北海道釧路市立緑陵中学校文化祭作品

★約束〜未来に誇れる世界を〜

 釧路市立緑陵中学校では爪楊枝点描画の作品例を参考にして、割り箸を使っての点描画を制作しました。
 学校の取り組みでもある「廃材利用」というリサイクルの観点から、使用済みの割り箸を使用することに決定。爪楊枝よりも重 みがあり、完成させられるかなど不安がいっぱいの中、作業は進み見事に展示発表されました。作品の完成は地元紙にも掲載されたということです。

 スタートは1学期のことでした。爪楊枝点描画の作成をしてみたいという話が持ち上がりました。今年のテーマには環境問題に触れた部分があり、廃材利用の観点から「使用済みの割り箸」を使っては…という方向に動いてきました。
 爪楊枝とは違い、発泡スチロールに刺すためには先を尖らせる加工が必要となるなどの追加工程もわかっていましたが、3等分した割り箸を使用する方法に決定しました。
 その後、テーマが「約束〜未来に誇れる世界を〜」に決定。世の中で起きているいろいろな事件や現象を中学生なりの目線でとらえ、これでいいのか、自分たちには何ができるのか考えよう、という視点のテーマです。そこで、青空を背景に「指切り」をしている場面をデジカメで撮り、点描画の図案となりました。


作業を振り返って・・・
【作業1】割り箸切り
一本の割り箸から、約3本。木工室でひたすら切りました。
【作業2】割り箸削り
各クラスに切った割り箸を割り当て、鉛筆削りを使って先を削る。
けっこう力が必要で、みんな手にマメをつくりながらも頑張りました。
【作業3】発泡スチロール線引き
土台になる発泡スチロールに間隔に線を引き、割り箸を刺すポイントに印をつける作業。
各クラスの「全校制作係」の大切な仕事まっすぐに線を引いたつもりでも、いつの間にかまがっていることも…。これ本当に大変でした。
【作業4】着色準備
削った割り箸は、各クラスで色別に本数を数え、食品トレーに刺して集めておきました。
フロアー一面に新聞紙を敷き、色ごとに食品トレーに刺さった割り箸を並べました。(生徒会役員が作業)
【作業5】着色と仕分け
スプレーをふきかけました。「換気」は大切!そして、色ムラができないようにするのが大変でした。
乾いた割り箸を、各クラス色別の使用本数を確かめながら、新聞紙にくるみ、渡す準備をしました。(これも生徒会役員が作業)
【作業6】発泡スチロールに刺す作業
各クラスに渡した配色シートをもとに、色と場所を確認しながら刺しました。
クラスによって、同じ色ばかりの割り箸を刺すことも…。
とにかく、割り箸を刺しながら、いったい何ができるのか誰も知らなかったのです。
※発泡スチロールをのせる土台作りは、生徒会担当の 先生方が中心になって行いました。
【作業7】
一枚の点描画完成。16パーツのうち1枚は先生方担当で、校長先生をはじめとする全ての先生方にご協力いただいています。まさに「全校制作」です!
これは文化祭前日の設営風景です。体育館の前方壁面に立てかけられ、2日間展示されていました。文化祭に来られたお客さんにも好評でした。

【生徒の声】
 全国の文化祭ホームページを参考にして挑戦した点描画。本当に完成できるとは!!
 16枚のパーツが一つになったとき、感動した。みんなで力を合わせて完成させた作品。 文化祭が終わっても、校内に飾っておきたい。
  生徒会役員は、他のみんなよりもたくさん割り箸を削ったり割り箸に色づけをしたり 大変だった。でも、完成をみてこれまでの作業がすべてむだじゃなかったと思えた。
 クラスの全校制作係になった。とても忙しくて大変だったけれど、とてもやりがいが あって楽しかった。それにしても、あんなふうに完成するとは思わなかったので、びっくりした。


作品データ

2000年9月28・29日発表
北海道釧路市立緑陵中学校生徒会
割り箸点描画
240×160(ピクセル)×9(色)