熊本県長洲町立腹栄中学校文化祭作品

恩師の肖像「飛び立とう、自分の翼で」★


 熊本県の腹栄中学校のモザイクは先生をモデルにした作品です。モザイク壁画制作の決定後、使用する画像は生徒から出たアイデアで、学年の先生の集合写真を使うこととなりました。アート完成時にはものすごい感動がわき上がったと ご連絡いただきました。また、作品は新聞でも取り上げられました。


新聞記事より
 ○…玉名郡長洲町の腹栄中(沼垣堅基校長、四百七十六人)に三十一日、横十二b、高さ八bの巨大モザイク絵が登場した。同日の文化祭のために、三年生の有志約四十五人が、二・五a正方の色紙約十五万四千枚を張り合わせて作った。
 ○…生徒の発案で、画題は三年の担当教諭五人のスナップ写真に決定。A教諭がインターネットを通じて知り合った大阪の高校教諭に、コンピューターで分析して一片ずつの色をプログラム化してもらった。「このやり方で巨大モザイク絵を制作するのは、県内では始めてではないか」とA教諭。
 ○…訪れた保護者や地域住民は、三階建て校舎を覆うモザイク絵に「ふとかねえ」「そっくりたい」とびっくり。前日夕まで生徒と共に取り組んだK教諭は、「ほかの生徒も協力してくれて何とか間に合った」とホッとした表情だった。ちなみに費用は「約九千円」。


モザイクアートを終えて〜生徒の感想〜
・無事に終わって、ほっとしています。何十時間も座りっぱなしできつかったです。やっているとき、数々の人にお世話になっていることを忘れていたけど、終わってみて、設計図を作ってくれた先生、紙を切ってくれた人など、何人もの人に手伝ってもらっていたのを改めて感じさせられました。一つのことを何人もの人でやり遂げることは疲れます。しかし、やり遂げた達成感は今までつらかったことをすべて忘れられます。協力してくれた人にとても感謝しています。

・最初は簡単そうだと思っていたけど、やってみると量が多く、とても大変でした。いろんな色を使っていて、こんなのでちゃんと絵になるのかな?とも思いました。でもできたときは本当にうれしかったし驚きました。遠くから見ると、本当に写真のようで、“これ私達が作ったの?”と思うほどでした、でもこれも私達以外のたくさんの人たちが、協力していただいたおかげです。これからこの体験を生かし、いろんなことに頑張っていこうと思います。

・「アート」というグループに入って、小さな作業の積み重ねか・・めんどくさいなと思った。めちゃくちゃな配色だなあと思っていた。最後の最後にすべてを見たとき、とても感動した。インパクトが強く写真そのものに見えた。この「アート」が他の学校でも流行ればいいと思う。

・最初は丁寧にと思いながら貼っていたのですが、後の方では雑になってしまいました。だけど、貼り終わった1つ1つの紙を重ねるたびに少しずつ絵が浮き上がってくるのがとてもうれしかったです。初めてこういうことに取り組んだけれど、とても楽しかったし、心に残るものになりました。

・1枚1枚貼っていくのがとてもきつかったです。また、1枚仕上がっても何がなんだか分からなくて、おもしろみも何もなかったです。しかし、登校してきてみると、屋上から絵をたらしてあり、その素晴らしさに声を失い本当に作って良かったと思いました。

・どんなものができるのか全く予想できなくて、作業を始めてからも、本当にこんな作業だけで写真を再現できるのかとても不安でした。完成したのを見て、とても素晴らしいものができて良かった。頑張って作業してとてもうれしい気持ちで一杯になりました。この作業を手伝ってくれた印刷業者の人や、大阪の高校の先生、その他お世話になったたくさんの人にお礼を言いたいです。

・だんだんやっていくうちに楽しくなってきて、終わった後の達成感があって、とても頑張ったと思います。いい思い出になりました。

・最初に貼り絵をすると聞いて、え〜と思いました。貼る数もすごい桁でした。しかも、自分がどこを作っているのかさえも分からなかったので、だるくなってきました。でも、完成したものを見ると、とても驚いてしまいました。自分はこの貼り絵をして、とても良かったと思いました。この気持ちはいつまでも消えないでしょう。


作品データ

1999年10月30日発表
熊本県・長洲町立腹栄中学校3年
モザイク壁画
440×320(ピクセル)×10(色)