愛知県同朋高等学校文化祭作品

★世界の中心で愛をさけぶ★

 世界の中心で愛を叫ぶを題材に、102クラスが39人で取り組みました。1センチ四方の画用紙約5万枚、爪楊枝約10万本を使った力作です。ブラックライトを当てると、絵柄が変わるように工夫をしました。
 当日は、同朋高校1年生製作部門において同朋アカデミー賞を受賞、クラス人気投票1位の2冠に見事輝き、中日新聞にも写真入で掲載されました。「もう間に合わないのではないか?」と誰もが思いながら作業をし続け、なんとか前日に完成しました。完成したときはクラス内から拍手が起こり、生徒も満面の笑顔でした。当日もお客さんが次々に訪れ、大盛況でした。
 準備も夏休み前からはじめ、ドラマの中にでてくる白血病などについても学習をしたいとの声が上がり、夏休みを利用し骨髄バンクを支援する愛知の会にもフィールドワークに行き、命の大切さや思いやりについても学びました。文化祭当日も白血病や骨髄バンクを紹介するブースも設けました。


生徒の感想
◇ 僕は一時、爪楊枝を刺すのが嫌になって部活に行った。すると、部活にはほんの2、3人しか来ておらず、みんな今頃は必死になって文化祭を成功させようとがんばっているのだなあと今更気づいた。そして教室に戻り、爪楊枝をひたすら刺した。今思うと、爪楊枝を刺していた記憶はあまりない。ただ夢中で刺していたのだ。だが、そんな爪楊枝刺しも2週間で終わり、文化祭が来た。完成した壁画にブラックライトを当てるとなんとも言えない綺麗な出来栄えだった。達成感が体中からあふれ出てきた。今思うと、「ああ、やってよかったなあ」と何べんでも言える。
◇ 文化祭準備の前日、遅くまで残っていて僕はもう帰りたくなった。しかし、みんなも一所懸命やっているのに自分だけ弱音をはいて帰るわけにはいかないという気持ちで爪楊枝を刺した。
◇ 文化祭まで残り4日と迫ったとき、爪楊枝というものは刺しても刺しても一向に進まず、まだ3枚しか出来上がっていなかった。集まりも悪く、とても4日間で完成できそうもなかった。もし、できなかったらどうなるのだろうと考えた。今まで夏休みから頑張ってきた友達の努力は無駄になり、悔いだけが残るのではないだろうか。そう考えたとき、僕の爪楊枝をさすスピードは今までの3倍ほどになった。休まずに必死に爪楊枝を刺していると、今まで遊んでいた友達も手伝ってくれた。僕はうれしかった。
◇ 爪楊枝の最後の1本を刺し終えたとき、友達が叫んだ。そして周りのみんなが拍手をした。完成品はすばらしいもので少し目が潤んだ。このとき、やって良かったと思った。
◇ 文化祭当日、電気を付けたり消したりするたびに、「わあ、すごい〜」と沢山の人に言ってもらえ、「がんばったかいがあったなあ」と誇らしい気持ちになれた。頑張った分だけ、うれしさや喜びは返ってくるのだなあと実感した。
◇ アカデミー賞やクラス人気投票1位になってびっくりした。でも私は賞をもらったこと以上に、みんなで協力して作り上げたことが大事だと思うし、意味があると思う。
◇ エンディングの時、アナウンスの人が、「製作部門、優秀賞は・・・」そう言った瞬間、心の中で何度も祈った。「102」と言われた瞬間うれしくてたまらなかった。放心状態に近かった。


作品データ

2004年10月3・4日発表
愛知県同朋高等学校1年2組
BL蛍光点描画
<蛍光>370×270(ピクセル)×8(色)
<台面>270×180(ピクセル)×8(色)