高知県立窪川高等学校作品

★あったか高知で待ちゆうき。★

 高知市出身の人気女性作家、有川浩さんが郷土を舞台にした新作小説「県庁おもてなし課」(←実際に高知県庁に存在する課です)が今年9月より高知新聞で約8ヶ月連載されます。高知県庁を舞台に高知県をまるごとレジャーランドにしようと奔走する職員らを描くその小説は、高知新聞創刊105周年記念事業の一つです。その小説のPRとしてこの爪楊枝点描画が製作されました。
 なぜ、本校が製作する事になったかというと、昨年、色紙(2.5cm四方:約13万枚)で作った高校生プロゴルファー、石川遼選手の巨大モザイク壁画が好評だったので、これに注目した高知新聞社が共同企画を打診してきたのが始まりでした。
 原画はイラストレーターの大矢正和さんが担当されました。「あったか高知で待ちゆうき。」としたデザイン画の前におもてなし課の職員や県観光大使ら登場人物が集まっている構図です。
 4月から爪楊枝の色つけを始めました。水性塗料の入った器に爪楊枝を漬け、色を染み込ませていきました。指に刺さって痛かったりもしましたが、予想以上に色を綺麗につけることができました(使用した爪楊枝の本数は・・・黒:18,752本、青:2,017本、赤:12,187本、水:26,594本、黄:36,740本、白:75,106本・・・合計171,396本です。)
 そして、その色がついた爪楊枝をパソコンで解析した配色図を基に、発泡スチロール(縦30cm×横45cm×厚さ3cm)へ刺していきました。高知新聞社からの依頼で、2m×2mの作品にしてほしいということだったので、爪楊枝の間隔はなんと5mm!!!!!発泡スチロール1枚に5,400本の爪楊枝を刺すのが1人当たりの担当でした。
 夏休みまでに作品を仕上げてほしいという時間設定や、暑い中での緻密な作業で「どこやりよったか分からんなった」「ようじ刺すのに親指が痛うなる」と苦戦しましたが、完成した作品を見た時は「ちゃんと絵になっちゅう。」「すごい達成感がある。」と歓声を上げて喜びました。
 完成した翌日には高知新聞の一面で紹介され、大変驚くと共に、とても良い思い出となりました。7月下旬からは高知新聞本社の1階ロビーに展示されます。また拡大印刷された物が同社の外壁にも展示される予定です。来月にはよさこい祭りも開催されるので、たくさんの人にこの作品を見てもらいたいです。
 地元高知県のたくさんの方が関わっているこの企画に携わり、そのPRに一役買うことができて本当に良かったです。また、学年1クラスだけのこのクラス29名で、力を合わせて大きな責任ある仕事を果たすことを通して団結力も強まったと思います。



作品データ

2008年7月16日完成
高知県立窪川高等学校2年1組
爪楊枝点描画
414×414(ピクセル)×6(色)
 窪川高等学校のホームページへ